生きる。
泣き崩れる和泉のおばさんを抱きしめながら、和泉の病室の扉を見る。
今、部屋の中で和泉はないてるの?
今、何してるのー…
「エイズなんか…遠い世界だと思ってたのに…」
そんな…そんな感染する病気…
和泉ー…!
和泉の部屋は
親族・関係者以外面会禁止となっていた。
きっと、エイズに感染しているか…とか伝えられるんだと
子供ながらになんとなく分かっていた。
和泉の両親は病室へとはいっていく。
少し見えたのは、外を眺める悲しげな和泉の姿だった。
ー…どうすればいいの?
「和泉…私、何したらいい?」
私は
和泉のために何ができるだろう
和泉に何をしてあげたらいいんだろう