生きる。
「…言ってどうなるんだよ」
そう言い捨てた。
自分では思っていない言葉が口が勝手に話していく。
「なら言ってやるよ!…みえみえなんだよ!!¨和泉が汚い¨っつーの!
涙花が思ってなくてもこっちからみればそう思ってるようにしか見えない!同情かよ!?
¨かわいそうな和泉¨
¨病気なんてかわいそう¨ってか?!
っざけんな!こっちもなりたくてなったわけじゃない。本当は死ぬほどいやなんだよ!
その気持ちを…ふみにじるようなことをいうな!」
本当は素直にいいたかった
¨そうだな。涙花の言うとおりだな¨って。
その涙を拭いてあげたかった。抱きしめてあげたかった。
ー…でも普通じゃない俺は何もしてやれない。
普通じゃないと人を愛しちゃいけない。
その人を悲しめないためにー…
「そんな…」
「帰れ!帰れよ!」
「和泉、聞いて…」
「聞くか!帰れ!!!!!」
ー…ガシャーン!
生けられたひまわりに割れた花瓶の破片が刺さっていた。
「っ…ごめっ…」
涙花は逃げるように出て行く。
あとから音に気づいた看護師が花瓶をきれいに片付けていく。
「どうしたの?女の子、泣いてたけど」と聞かれたが、ただ笑って聞き流した。