生きる。
涙花のための恋の嵐
その涙を見ない為に izumi side 4
「ねぇ、和泉くん」
…いつのはなしだろうか。涙花が俺を¨君¨付けで呼んでいたときのこと。
俺の記憶が間違ってなければ、多分幼稚園卒業間近の頃。
「なに、ルイカ」
俺はかっこつけて、缶コーラをごくごくと飲んでいた。
涙花は地面にお姫様の絵を書きながら、その口を開く。
「和泉くんは、好きな人…いる?」
ポソリとつぶやかれた言葉に、俺は目を見開き、彼女を見つめる。
「…なんで?」
「…だって和泉くん、涙花以外の子とも、たくさんしゃべるんだもん。
涙花は和泉くんのことが好きだから、ヤキモチやいちゃうの」
子供ながら、すげー告白だな。と思った。
でも俺はそのころから涙花に惹かれていたし、小さい頭ながらに涙花も俺が好きと、確信していたから、特に驚かなかった。
「俺もルイカが好きだよ」
「本当?なら、和泉くんのこと、呼び捨てにしていいよね?」
さっきまで地面を見ていた涙花の瞳を俺の瞳をとらえ、逃がさない。
その瞳を見つめていられたのは、せいぜい10秒。
それは年を増すごとに短くなっていく。
きっと俺が思うに、涙花の頭の中では恋人同士は、呼び捨てじゃないといけないっていうのがあったんだ。
「いいよ」
「ふふ…和泉」
「ん?」
「和泉」
「何だよ」
「和~泉~」
「怒るぞ…」
意地張ってクールに決めてた俺は、涙花の一言でボロボロに崩れてしまう。
呼び捨てにされて、うれしかったのもバレた。
照れてるのもバレた。
でも、涙花の顔みてると、どうでもよくなった。
…いつのはなしだろうか。涙花が俺を¨君¨付けで呼んでいたときのこと。
俺の記憶が間違ってなければ、多分幼稚園卒業間近の頃。
「なに、ルイカ」
俺はかっこつけて、缶コーラをごくごくと飲んでいた。
涙花は地面にお姫様の絵を書きながら、その口を開く。
「和泉くんは、好きな人…いる?」
ポソリとつぶやかれた言葉に、俺は目を見開き、彼女を見つめる。
「…なんで?」
「…だって和泉くん、涙花以外の子とも、たくさんしゃべるんだもん。
涙花は和泉くんのことが好きだから、ヤキモチやいちゃうの」
子供ながら、すげー告白だな。と思った。
でも俺はそのころから涙花に惹かれていたし、小さい頭ながらに涙花も俺が好きと、確信していたから、特に驚かなかった。
「俺もルイカが好きだよ」
「本当?なら、和泉くんのこと、呼び捨てにしていいよね?」
さっきまで地面を見ていた涙花の瞳を俺の瞳をとらえ、逃がさない。
その瞳を見つめていられたのは、せいぜい10秒。
それは年を増すごとに短くなっていく。
きっと俺が思うに、涙花の頭の中では恋人同士は、呼び捨てじゃないといけないっていうのがあったんだ。
「いいよ」
「ふふ…和泉」
「ん?」
「和泉」
「何だよ」
「和~泉~」
「怒るぞ…」
意地張ってクールに決めてた俺は、涙花の一言でボロボロに崩れてしまう。
呼び捨てにされて、うれしかったのもバレた。
照れてるのもバレた。
でも、涙花の顔みてると、どうでもよくなった。