生きる。
少しでも、記憶に残れたら。 izumi side 5
寮に帰って、すぐに向かったのは、涙花の部屋だった。
別にいきたいって思ったわけじゃないけど、気づいたら、女子寮にいた。
やっぱり気になっていた。頭は行かないと言ってるのに身体が勝手に動いてしまう。
そんな自分を見ながら、やっぱり涙花が好きだと実感する。
女子寮に男子が遊びに行くのは、不思議じゃない。
女子寮には特別図書館があるし、そこにくる勉強熱心なやつもたくさんいた。
ただ、部屋で男女二人きりになるのは禁止されていた。
だから、男子寮でも女子寮でも、涙花と会うときはいつも図書館だった。
「-…」
かすかに聞こえる声。
ここを右に曲がったら、涙花たちの部屋。
とりあえず俺は、涙花たちの部屋より、その突き当たりにある図書館を目指した。
勉強道具ももってるし、もし見つかったら歴史の勉強をしにきた。といえばいい。
…曲がらず、突き当りを目指そう。また戻ったらいいんだしー…
フッと横目でみた涙花の部屋。
「大丈夫かな…?」
「でも、ひどいよねー…」
やべ…
涙花より強気な工藤都!
確か雅のほうはまだおとなしくて…。
それにあの子は涙花と同室の宇野…
…逃げたほうがいいかもしれない。
「あっ!早瀬!」
ヤバイ!って思っても足はその声に反応して止まってしまった。
心の中でも、涙花を一目見たい、と思っている。
「てめー涙花に何してんだよ!」
「…どっちだよ」
「都だよ!」
ぶち切れの工藤都は俺の胸ぐらをつかんでくる。
…涙花の友達には美人が多いなぁ。
今の状況に関係ないことを思い、顔がゆがむのを抑える。
「都ちゃん、ここじゃ涙ちゃんに聞こえちゃう」
¨宇野はヤマトナデシコ系だな¨
何を言われても真顔。
ー…それがきっと、一番相手を怒らせる。
「っ何で真顔なんだよ…」
宇野に言われて急に小さくなる、工藤都の声。
「離してくれないかな?工藤さん。俺は図書館へ行きたいんだ。
…俺は、涙花の話をしにきたわけじゃない」
バシッと工藤都の手を払いのけ、制服の乱れを正す。
ー…少しの制服の乱れも受験の対応だ。
別にいきたいって思ったわけじゃないけど、気づいたら、女子寮にいた。
やっぱり気になっていた。頭は行かないと言ってるのに身体が勝手に動いてしまう。
そんな自分を見ながら、やっぱり涙花が好きだと実感する。
女子寮に男子が遊びに行くのは、不思議じゃない。
女子寮には特別図書館があるし、そこにくる勉強熱心なやつもたくさんいた。
ただ、部屋で男女二人きりになるのは禁止されていた。
だから、男子寮でも女子寮でも、涙花と会うときはいつも図書館だった。
「-…」
かすかに聞こえる声。
ここを右に曲がったら、涙花たちの部屋。
とりあえず俺は、涙花たちの部屋より、その突き当たりにある図書館を目指した。
勉強道具ももってるし、もし見つかったら歴史の勉強をしにきた。といえばいい。
…曲がらず、突き当りを目指そう。また戻ったらいいんだしー…
フッと横目でみた涙花の部屋。
「大丈夫かな…?」
「でも、ひどいよねー…」
やべ…
涙花より強気な工藤都!
確か雅のほうはまだおとなしくて…。
それにあの子は涙花と同室の宇野…
…逃げたほうがいいかもしれない。
「あっ!早瀬!」
ヤバイ!って思っても足はその声に反応して止まってしまった。
心の中でも、涙花を一目見たい、と思っている。
「てめー涙花に何してんだよ!」
「…どっちだよ」
「都だよ!」
ぶち切れの工藤都は俺の胸ぐらをつかんでくる。
…涙花の友達には美人が多いなぁ。
今の状況に関係ないことを思い、顔がゆがむのを抑える。
「都ちゃん、ここじゃ涙ちゃんに聞こえちゃう」
¨宇野はヤマトナデシコ系だな¨
何を言われても真顔。
ー…それがきっと、一番相手を怒らせる。
「っ何で真顔なんだよ…」
宇野に言われて急に小さくなる、工藤都の声。
「離してくれないかな?工藤さん。俺は図書館へ行きたいんだ。
…俺は、涙花の話をしにきたわけじゃない」
バシッと工藤都の手を払いのけ、制服の乱れを正す。
ー…少しの制服の乱れも受験の対応だ。