嘘つき③【-束縛-】
部長からの連絡は相変わらずない。
分かっているのに携帯を握りしめる自分が悲しい。
抱き締めて欲しいな。
誰でもいいから。
そんな事思う位弱ってる。
多分、
彼以外の誰かに抱き締められたって、満たされるわけないのに。
疲れた体をベッドに投げ出して、そんな事考えた所で、こんな時連絡が易々つく誰か、なんていないし。
部長とこの先どうなるのなんて分からない。
『いらなくなったら捨てて下さい』
そう言ったのは確かにあたしだから。