キミがくれた光
■Melody 4
約束
―約束―
私と拓登は約束をした。
私も家に帰るから、拓登も家に帰る。
そして、お互いの父親に自分の気持ちを伝える。
朝7時。
家のチャイムを鳴らす。
誰も出てこないから自分で鍵を開けた。
靴がないから佳世さんはいない。
「おう、こんな時間に帰ってきたのか?」
ふとんの中からお父さんの声がした。
聞こえないフリをして、シャワーを浴びる。
佳世さんの匂いがしない。
ケンカでもしたのかな。
まさか別れたとかそんなはずはないよね。
お父さんが、綾のお母さんに本気で惚れたとかマジでありえないし。