キミがくれた光
涙
―涙―
金曜日、私は学校を休んだ。
綾のいない学校なんてつまんない。
お父さんと2人きりの生活は、静かなものだった。
嫌な想いをすることはないが、静か過ぎて息が詰まる。
私は誰かを憎んだり恨んだりすることに生きがいを感じていたのかもしれない。
佳世さんがいなくなったこの家はちょっとだけつまんない。
でも、耳をふさぐ必要がない。
目を閉じる必要もない。
毎晩、あの場所へ向かった。
でも、拓登は現れなかった。
金曜日の夜、いつものようにドーナツを買い、マンホールへ向かう。