キミがくれた光
地面にあぐらをかいて座り、時々夜空を見上げて……
ギターケースの横に置いてある缶コーヒーからは、かすかに湯気が上がっていた。
私は、少し離れた場所に座る。
制服のスカートの下には体操服のジャージを着ているからパンツは見えない。
少年と同じようにあぐらをかいて。
年頃の女の子がそんな格好して、って誰かに怒られそうな。
そう思った後に、自分には怒ってくれる人なんていないんだって寂しくなったりして。
私は、少年に絶対に自分の存在が気付かれないと確信していた。
溢れる涙を止めようともせずに、私の頬はどしゃぶりの雨に打たれたかのように濡れていた。
制服のスカートに落ちる涙。
しばらく洗濯もしていない汚いスカート。
この涙が汚れを落としてくれるかな。