キミがくれた光
「とりあえず、次の試験頑張ってみれば?」
先生に言われてもやる気なんか出ないけど、拓登に言われると頑張ってみようかと思う。
「成績上がったら褒めてくれる?」
「あぁ、抱いてやる」
またこんなことを言って。
本気にしないように、自分に言い聞かせるんだ。
友達だから、言えることなんだ。
私と拓登は、永遠に結ばれることのないふたりなんだから。
「拓登、うちに泊まりに来ない?」
急に思い付いたこと。
今まで佳世さんが居座っていたんだから、私が1日くらい友達を泊めても文句は言わないと思う。
彼氏じゃないもん。
友達だもん。
親友だもん。
だから、大丈夫。
「それはヤバいだろ?」
拓登は無理だろうと言ったけど、電話をしたらOKだった。
バカなお父さんだけど、こういう時には役に立つ。