キミがくれた光
ドキドキしながら撫でられていると、お父さんが声をかけてきた。
私は、計画を立てたことを軽く謝ってから、綾のお母さんの連絡先を知っているのかと尋ねた。
「それが、連絡先が交換していないんだよな」
意外だった。
「何で?女好きなのに」
「ひどいな。鈴音は」
「お互いに、連絡先を交換するのは何か違うと思ったんだろう。いちおう男女だし」
「ふ~ん。役立たずだね」
憎たらしいことを言う私に、お父さんと拓登は笑った。
綾のお母さんと連絡が取れれば、綾が今どうしているのかわかるのに。
綾、もしかしてあれからずっとおっさんの所にいるのかな。
急に心配になる。