キミがくれた光




拓登のことを探し続けた。



あてもなく。





戻ってきたのはマンホール。



拓登はいないけど、座ってみる。





ここで

出会った。






名前も知らない、どこの誰かもわからない私に、歌ってくれた。




救ってくれた。






溢れる気持ち。



拓登の妹になりたいと思っていた頃もあった。



好きだなんて言えなくてもいい。



ただ、一生拓登を見守っていたいと。







いつからだろう。




私のものになればいいのにと願ってしまった。



好きだと叫びたくなった。



私だけを見てほしい、愛してほしいと……



そんなことを思ってしまったばっかりに、さよならが訪れた。








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