キミが好き
1章
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綺麗なカフェで、慣れない
ブラックコーヒーを飲みながら
頭の中を整理する。
だって、
「ほら、ヒナノ。挨拶しなさい」
お父さんがそんなこと言うから。
「は、はじめまして・・・」
あたしは、小さな声で
お辞儀しながらそう言った。
目の前には、
綺麗な女の人が座っている。
隣に座ってるお父さんの腕を
ツンツンとつついて、
「ねぇ、この人?」
女の人に聞こえないくらいの声で
そうお父さんに聞いた。
コクっと頷くお父さん。