キミが好き






「なーにため息ついてんの」


「いや、なんとなくぅ・・・」


って、なんとなくでため息


つかないっつーのっ!


「じゃぁ、明日ねっ」


って、しゃがみ込むあたしの肩を


ポンと叩いて香代は走っていった。


・・・あたしも帰るか。


ローファーに履き替えて


デカイ校門を潜り抜ける。


あれ?コンクリートが水玉模様・・・・


空を見れば


「はぁ?雨ぇ~?」


ありえない。


今日に限って、折り畳み傘持ってきてなーい!!!


「もう!ありえないんだけど」


愚痴をもらしながら、走る。


スクバを傘代わりにして


とにかく走る。


しかも、まさかの目の前にある


信号が赤信号に変わる。


「ッち・・・」


舌打ちまで出ちゃう。






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