らぶ★ぱにっく-lovable person-




カフェに行くと、窓側の席に亜弥が座っていた。
俺に気付いた亜弥は笑いながら片手を振っている。




「たっくんー」

「おう、ごめんな?なんか呼び出して」

「良いよ。あたしもね、話したい事あったから…」




そう言うと急に真剣な顔をして俺を見る亜弥




「話したい事って…?」



お店の人にコーヒーを頼んで横目で亜弥を見る



少し、頬を赤くしてモジモジしている亜弥。



亜弥の気持ちになんとなく気づいていた俺は、何の話か分かった。



「奥さん…居ることは知ってる…けどね?あたし…っ…たっくんが好きだよ。だから――」

「ごめん。俺は要を裏切りたくないんだ。だからそれ以上は聞けない」




亜弥の言葉を遮って言った。
これ以上、要を悲しませたく無いんだ。
もう、あんな風に泣く要を見たくないんだ。




「…な、んで?あたしの方がたっくんを知ってるもん!!」




そう言って、金切り声で叫ぶ亜弥。
その声に興味を持った周りのお客さんがこっちを見ている



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