らぶ★ぱにっく-lovable person-






「きゅ…救急車っ…救急車呼んで!!!!!!」




あたしは卓都の体を少し支えて泣きながら叫んだ。
声が出る限り叫んだ。




数分後。
救急車が来て卓都が運ばれる。




「どなたか…この方のお知り合いはいらっしゃいませんか?!」




救急隊員の女性が言っている。




「あ…あた…しが…妻です…」



震える体を抑えながら声を出した。




「あ、では…こちらに」




そう言ってあたしの体を支えてくれた救急隊員さん。



「…っ…すいません。」

「いいえ、ですが…奥さんがシッカリしないといけませんよ」

「…はい、」





救急車に乗り込み卓都の手を握りしめた。



どうか…本当にいるなら神様。
卓都を助けてください。



あたしの命と引き換えにでもいいから…
どうか卓都を助けて。



卓都はまだやり残した事がたくさんあるの…




だから…助けてください





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