泣き恋
「昨日のこと、覚えてないの?
あんなに愛し合ったのに??」


「すみません」


「ウソウソ(笑)

ホント、大変だったんだよ〜。

キミ、マンションの下で突然、倒れちゃうしさぁ」


「え!?
じゃあ、それでわざわざ
ここまで運んでくれたんですか?」


「そう。いくらオレだって、あのまま外に放置する勇気はねぇよ。
昨日は寒かったし」


「ありがとうございました。
ホント、ご迷惑をおかけして、すみませんでした…。

私、帰ります!」


「ちょっと、待って。
名前くらい教えてくれてもよくない?

オレはショウ。25歳、会社員です!」



朝の部屋には不似合いなほど、
元気な声で“ショウ”は自己紹介した。


「あ、えっと紗奈です。
18歳。高3…です」


「え!? 高校生?? 
やべぇ、これじゃオレ、
犯罪じゃん(笑)」


自分で言った言葉に1人、爆笑してる。
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