しゃんぷー
「君、何してるの?」
『星。見てるんすけど』
「じゃなくてさ。こんな時間にこんな所で何してんのよ?」
私が質問をしても
彼の表情は何ひとつ
変わりはしない。
まっすぐな
男の子の瞳。
『‥家出。ってとこっすかね。』
彼は渋々呟いた。
『居るとこないつっーか。居場所なんて最初から無いんだけどね。』
「家、ないの?」
『まさか。家はある、』
「ふーん。」
それでも私は
彼をほっとけなかった。
そして、
私は今日
人間のペットを
拾う。
「行く場所ないなら、うち来る?」
その私の一言が
君との始まりだった。