キャッチ。


「はぁ…3人とも仲良く登校するのはいいけどな、もうちょっと早く来いよ。」


猪ちゃんは呆れながらそう言ってきた。


「すんませんでした〜。」

「すいませんでしたー。」


俺と冬馬は謝って先を急ごうとしたが、


「猪ちゃ〜ん、今日の体育何〜?」


遠藤は会話を始めた。授業に間に合わなくなるだろ〜が…。


「んー…今日は寒いし中でバレーだな。」


猪ちゃんも普通に返事を返した。早く行けって言えよ…。


「…ん?お前ら早く行け!!」


何故か俺たち男2人にだけ怒鳴ってきた猪ちゃん。


「あっ!?理不尽じゃね〜?」


「先生、女に甘すぎ!!」


「女には優しくだろーが!!俺を見習え!!」


いやいや、教師ならみんなに優しくだろ…。


「不公平だろ〜!!アホ〜!!」


「そんなんだから嫁さん来ないんだよ。ヤクザ。」


文句を言いまくる俺たち。てか冬馬ひどすぎ。


「ぐっ…覚えとけよてめーら…。早く行け!!」


猪ちゃんはキレぎみだ。


「早く行け〜。」


遠藤は猪ちゃんの口調を真似して言った。

けど、


「遠藤も早く行け!!」



猪ちゃんに怒鳴られた。



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