キャッチ。

「小雪ちゃん…この町に来た理由、話してくれない?」


今までずっと疑問に思ってた事だ。


「……奏ちゃんに会いたかったの。」


小雪ちゃんはゆっくり話し始めた。




奏太と付き合い始めた事。

自分は入院してた為、なかなか奏太に会えず寂しかった事。


突然奏太がいなくなったと聞いた事。

奏太がこの町に住んでると知った事。

この町に来れば奏太に会えると思った事。



ポツポツとゆっくり話してくれた小雪ちゃん。




やっと事態を把握出来た。



「ユキ…寂しい思いさせてごめんな。」


話を聞いた奏太はそう言って小雪ちゃんを抱きしめた。



冬馬はというと…


「……………。」


ショックを受けたのか黙ったままだ。


好きだった女の子が自分の親友と付き合ってたんだ。ショックを受けて当然だろう。



「なぁ冬馬…」
「何も言うな、何も聞くな…。」


俺の話を遮ってそう呟いた冬馬。








どうすればいい?









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