嘘つき④【-理由-】
午前中のスケジュールを終えてランチを胃に入れる頃には、明らかに昼食と呼ばれる時間を超えていた。
重苦しい体に溜め息をつけば、若くないわね、なんて自嘲する。
そういえば、
もうすぐ彼女の誕生日。
今年も一人であのただっ広い部屋で過ごすのかと思えば、切なくなる。
カゴの中の小鳥なんて言葉がよく似合う。
羽がある事すら知らないのかもしれない、大人びた少女。
そうさせたのは、誰なのか。