美羽―miu―
これには両親も驚いていた。

いくら普段まったく話さない姉妹でも
いなくなれば、寂しいと思えるのだろうか。



美羽は驚きながらも

「そうだよ。イギリスって所に行くの。
あたしはいなくなるの。」


と答えた。


「外国はこことどう違うの?」


と舞菜はさらに質問した。


美羽はふっと微笑み、

紙に

《日常》と《ニチジョウ》を書いた。


「これ(日常)がこっちに(ニチジョウ)に変わるの。

それだけよ。」


両親はよく理解できなかったし、自分で言った美羽でさえもよくわかってなかったが


舞菜はしょんぼりしながら

「そっか。わかった。」

と言ったきり、全く話さなくなってしまった。


美羽も、もう用はないとばかりに自分の部屋へ行った。
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