美羽―miu―
そして、とぼとぼ家に帰っていると廉矢は幼なじみの明美に会った。
明美は一つ年下だが、なぜが廉矢の恋の悩みをよく聞いてくれた。
そして、美羽と付き合い始めて少したってから美羽に紹介した。
美羽と明美は意気投合したらしく、1日で仲良くなってしまった。
だが、その帰り道…
美羽の表情は完全に怒りで震えていた。
廉矢は意味がわからなくなって
「どうかしたの?」
と聞いてみた。
すると、美羽は涙を流しながら
「あの子、嫌い。」
と言った。
じゃぁなぜ仲良くしてたのか。廉矢はまったくわからなくなってしまい、「ふーん。」
とだけ答えた。
そして、しばらく歩くと美羽は
「廉矢、気付いてないんだね」
と口を開いた。
黙っていると。
「あの子、廉矢が好きなんだよ。」
と言った。
廉矢は明美は幼なじみとしか見てなかった為信じもしなかった。
「はぁ?んな訳ねーだろ?ただの幼なだよ。おさな!!!」
美羽は
ひどく傷ついた表情だった。
「んな訳があんのよ!!!
気付きなさいよ!!
あたし、会った瞬間わかったもん!!!
ずっと廉矢が
好きなんだよ!!」
美羽がこんなにキレたのを見たのはこの時が最初で最後だった。
「だったら、どうすりゃいーんだよ??」
廉矢自身もこの言葉で始めて自分がキレているのに気付いた。
「わからない。」
美羽はそう答えたきりだまり込んだ。
その後2人の関係はすぐに修復したが、美羽が自分と明美が会うのを嫌がりそうで明美のことをずっと避けていたのだった。