ハルと美咲の七日間
ハルと美咲の五日目
シトシトシト。ハルは外の雨の音で目覚めた。となりには美咲が眠っている。ふと、本棚に目をやった。あの話をいつ切り出そうか?そのことが頭に浮かんだ。今日明日とバイトは休みだ。ゆっくり美咲と話すことができる。そう思い、立ち上がって風呂場へシャワーを浴びに行った。ハルは風呂場でシャワーを浴びながらじっくり考えた。俺は美咲に何をしてやれただろう。ドライブデートまでし結局ふり、母親の死を伝えただけじゃねーかよ。俺は何してんだよ。自分を偽って美咲のそばへいてあげようか。そこまで考えた。しかし、だからこそ美咲には幸せになってもらいた。これからの人生素敵な人とずっと一緒に・・。カスみたいな俺じゃなく素敵な人と永遠に。ハルの目からは大粒の涙がこぼれた。シャワーの水とは明らかに違う大粒のしずくだ。ハルは1時間ぐらいシャワーを浴びてバスルームを出た。リビングに戻ると美咲はまだ眠っている。ハルは冷蔵庫からコーラを取り出しそれをラッパ飲みした。ハルはコーラが大好きだった。毎日飲んでも飲み飽きない。しかし、いつかは糖尿病になるかもと考えつつもやっぱり止められない。コーラを片手にハルは台所のすぐ裏にある、机に目をやった。きれいに片づいている。本棚から英語の問題集と単語帳を引っ張り出し机に置いた。