ハルと美咲の七日間

「ん?まぁ~」
ファイルから札束の入った二つの封筒をテーブルの上にボンと置き、美咲の前に出した。
「どうしたの~このお金。すご~い」
「全部お前にやるよ。これからの足しにしてやってくれ。全部で500万ある」
「え?どういうこと?」
「いいからやるよ。金ねぇーんだろ」
「え?いきなりそんなこと言われても分かんない」
「いいから持って帰れよ。その代わり東京に来て俺と会ったこと、過ごしたこと、俺のことは一切忘れるんだ。いいな。」
「え?できないよそんなこと」
「いいから」
そう言った瞬間ハルの携帯がなった。着信はアズマからだった。
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