3月18日に屋上で



しばらくの沈黙の後信が口を開いた

「もう、正直言うわ」

「えっ?」

いきなり私の目の前に立ちだす信

びっくりして信を見た

自然に上目使いになる私

すると私を真っ直ぐ見る信

「ずっと前から好きやねん、羽月が」

少し茶色い髪が風にゆれている

なんて答えたらいいのか分らない

「え…はい…」

だからつい敬語になる

信が目をそらして少し上を見た

「だから…その…高校も卒業できたし…」

ほんのり赤くなる信のほっぺ

「…もしたい」



< 4 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop