惚れたもん負け 【 短編 】



『・・風邪だって聞いて、今日の分の授業のノート翔太君に渡したくて。』


そう言って、ノートをカバンからだして翔太君に手渡そうとすると―――


『・・きゃっ!』


手首を掴まれた瞬間、気付いた時には、目の前には翔太君の胸で。背中には翔太の腕に抱きしめられていて。




『すっげぇ嬉しい。』


そう言うと更に力を込めて私を抱きしめた。



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