必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》



いつもの様に望が作った朝飯を一緒に食ってから車に乗り込み会社に向かう



朝食は食べた方が良いと聞いたことがあったけど今まで然程重要視していなかった俺は、望が家来るまで朝食はコーヒーを飲む程度だった。
だけどそれが間違いだと気付いたのは、初めて望が朝食を作ってくれた日の出社してすぐだった。

明らかに午前中の集中力が違っていた。

1度早くに出社しなくてはならない日があり、その日は望の作った物ではなく、ドライブスルーのテイクアウトを会社に持ち込み食べようとしたがあまりのも不味く、一口食べて破棄した。


それからというもの、朝食は必ず望が作ったもの食べてから出社するようにしてる。




今日は午後から綾ちゃんという友達と会うって昨日の夜に決まったから、
家の事は何もしなくていいよ。と言ってきたけど、望の性格だからきっとしっかり家事をこなしていくんだろうな。


なんて、そんな事を考えていると自然と笑みが零れる





車の中で男が一人で笑ってるって・・



端からみたら、相当危ない奴に見えていることだろう。


ふっと一呼吸し、キュッと口を引き締め、車を発進させた。

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