必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》



『何かあったの?俺でよかったら話聞くよ?』


初めはナンパかと思ったけど、夜の公園に一人でベンチに座って泣いている重い女に声をかける、そんな面倒なナンパはないと思った。



ゆっくりと・・・とても優しくとても穏やかに話す男の人の声にーー
あれだけ出ていた涙が止まり警戒体制が不思議と解かれていた。




『隣座っていいかな?』と
私に問いかけ、コクリと頷くのを確認してから少し間を開けて腰を下ろした





自分でも何でかわからないけど、その男の人に今日あった出来事を話始めていた。




出会ったばかりの人なのに、自分の身に起こった出来事を包み隠さず話していた。



彼氏と約二年同棲していた事

その彼氏に今日振られて別れた事
裏切られ浮気されていた事

家を追い出された事

幼い頃両親を事故で亡くした事
その後、祖父母に育てられた事



話さなくてもいい自分の生い立ちまで不思議と話していた。


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