必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》



『・・・俺は、君にどうこう意見を言える程偉くないし、言える立場でもないけど、ちょっとだけいいかな?』


『・・・はい。』


『君が今日彼氏と別れる事も、幼くして両親を亡くしてしまう事も、きっと君がこの世に産まれてきた時に、運命で決まっていたのかもしれないね・・
君が強くなる為に神様が与えた試練かもしれない・・・』



『・・・試練?』


『そう。試練。君はきっと今、俺に話した内容以上に苦労もしてきたし、悲しい、淋しい思いも辛い思いもしてきたと思う。』


『・・・はい。』



『でも君は今日君自身に起こった出来事位では負けない強さを持ってると思う。』



男の人がそう言ってくれた瞬間止まっていた涙がまた出てきた。


でも、その涙はさっき流していた涙とは違う。

悲しいとか、心細いとかの涙ではなく、

ホッとした様な産まれて初めて感じる・・・




ーーー温かい涙だった・・・ーーー





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