必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》
『こんばんわ。』と、少し控えめな声で声を掛けると
すぐにこのお店な店長と名乗る男の人が出てきて軽く自己紹介をされて店内のボックスシートで面接が始まった。
店長が履歴書に目を通す。
この瞬間はいつになっても緊張し、キチンと伸ばしている背筋が更に伸びるのを感じる。
軽く目を通した履歴書をテーブルに置くと
『今日からでも大丈夫なの?』
『は、はい!大丈夫です!!』
『じゃ、決まり。今日から宜しくね!』
私の緊張を解してくれるような優しい笑顔で右手を差し出され、
『!!はい!宜しくお願い致します!』
と、頭を下げながら、慌てて私も右手を差し出した。
面接は三分もしないうちに終わり、呆気に取られる位に簡単に採用してもらえる事が決まった。
ホッとしているのも束の間にすぐにお店の奥にある更衣室に連れて行かれ、体のラインが強調されるスリットの入ったドレスに着替えさせられ、このお店の専属だというヘアメイクの方に髪をハーフアップにセットされ化粧を施された。
何が何だかわからないこの状態に頭がついていかないまま、また店内の面接したボックスシートに戻され、今度はお客さんの接客の仕方、お酒の作り方、煙草のつけ方、座り方の姿勢の基本を教えられた。