必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》
想慕い
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見た事のない天井。
寝心地の悪さで目を覚ました
窓がないから昼なのか夜なのか全く知ることが出来ない
ここがどこなのか一瞬わからなかった。
だけど徐々に覚醒するうちに昨日の出来事が頭の中でフラッシュバックする。
時間を確認しようと携帯をとり昨日からずっと電源を切ったままにした携帯の電源を入れよう電源ボタンを押そうとして気付いた。
心に蓋をしたつもりだったのに・・・
やはりそう簡単に気持ちにけじめをつけるにはもう少し時間がかかりそうだ。
もしかしたら蓮さんから連絡がきてる事を心の隅で未だに期待している自分がいる。
連絡が来ていたら嬉しいくせに、だけど、出ることも掛け直すことも出来なくて心が痛むくせに
連絡が来ていなかったら、心が張り裂けそうになるくせに、だけど少しホッとする
どちらにしても、私はもうーーーー・・・。
葵さんより、早くに蓮さんと出会えていたら、違っていたのかな?なんて土台無意味な事を考えて。
携帯を持つ手が微かに震えている・・・。
ギュッと携帯を握りしめて携帯を電源を入れることなくバックにそっとしまった。