必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》



翌朝、俺は社会人になって初めて自らの希望で会社を休んだ


望が俺の傍にいなくなった今―――


“誰かの為に仕事を頑張れる”

そんな言葉を聞いた事がある。



前の俺だったら到底この言葉の意味を理解出来なく、嘲笑ってただろう。


だけど今の俺はこの言葉の意味がひしひしと解る気がする。




目が覚めて、望は帰ってきてはいないとわかっていながらも望の部屋を確認するとやはりいなかった。


望の携帯に連絡しても電源を落としたままだった。



落胆する気持ちに葛をいれ、会社に休むと連絡をし、車のキーと携帯と財布を持ち家を後にした―――



< 195 / 282 >

この作品をシェア

pagetop