必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》
いつものように仕事を終え、地下駐車場に停めてある車に乗り込み会社を後にした。
今日は久しぶりに苦手な接待や付き合いをしなくていい。
地下駐車場から表に出ると雨が降っていた。
信号が青から赤に変わり、車を停車させた時、
ふと横の公園内にある大きな木の下のベンチに目がいった
『・・・女か?』
雨も降っているし、しかも暗くなっている時間に一人であんな薄暗い公園に一人でいるか?
いつもなら面倒な事に敢えて自分から首を突っ込む事はしない
まして女絡みはろくな事がない。絶対に有り得ない―――
だけど・・・―――
目を逸らす事が出来なかった。
ーー気になってしまった。
あの姿は今にも崩れ落ちてしまいそうな気がして声を掛けずにはいられなかった。
車を路肩に横付けさせ降り、女のすぐ側までいくと・・・
声をかけた―――