必然的な巡り合わせ 《 番外編 完結 》
そんな絵になる様な姿にまた目が離せなくて。
『おっ。・・お待たせ致しました』
ペコリと頭を下げて、初日に教わった言葉を口にした。
『ここ座りな。』
声をかけた瞬間、それまで無表情だった蓮さんの顔がふわりと優しい表情に変わり、自分の膝をトントンと叩いた
『!!・・そそ、そ、れは無理です!』
予想だにしていなかった言葉に噛み噛みになってしまう
『はは。言うと思った。俺は構わないんだけどな。仕方ない。横座って・・望。』
『はい。』
“望”何回も呼ばれていて慣れているはずなのに。
いつもとは違う少し照明を落とした店内に。
いつもとは違う雰囲気に。
いつも以上に凄艶な蓮さんに。
胸の高鳴りが更に加速し、それを止めようと両手を胸にそっとあてた。
差し出された蓮さんの手をそれに答える様に手を差し出すと、
そっと引き寄せられ蓮さんの横に腰をおろした。