病んでいても愛したい。
落ちたら上がらなく、上がろうともがくが変わらない。でも――
(一)
一週間ほどだろうか。
私と神楽の同棲が始まってから。
最初と比べて、最近は普通だ。
普通に恋人同士。
神楽以外の人格も出てこなく、本当に普通だった。
深、滝君、十六夜。
あれ以降、まるっきり現実に帰ってはこなかった。
私とずっと一緒にいたいの夢を叶え。
私とずっと一緒にいての願いを叶えた神楽の成果と結果なのかもしれない。
監禁生活とは程遠いだろう。たまに精神的な話をしたりする程度で、あとはいたってどこにでもいる恋人同士だった。
神楽と一緒にいるのはやっぱり落ち着いた。
一番幸せだと感じているし、これ以上の幸せはなく、幸せが尽きずに上がり続ける気分にさえなる。