病んでいても愛したい。


包帯まで血が滲む。
やっぱり医者行こうと私が決めた時だ。


「私……重荷かな」


「は?重荷どころか安定剤だろうが、なに言っちゃってんの。前も今もあいつは変わんねえよ。お前いなきゃ、多分死んでんだろもう。

よく生きていけんなぁってマジ思うし」


「深たちにとっては?」


「……俺は別に重くはねえけど。別の奴らは知らねえ。まあ、神楽が選んだ彼女だ。どうこう言う奴はいねえよ」


深相手にすると、どうにも私の不安が出てきてしまう。


深は神楽の一番の“理解者”だ。


だからこそ、神楽関連への不安は深に聞けば分かるし、素直に話してくれる。


ついつい口が動いてしまうのは仕方がないだろう。


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