修学旅行★幼なじみと甘いキス
え…?

あ、あれ?

あそこにいるの、ほんとに翔…?

うそ…?



「ねぇねぇ翔くんはっ?向こうで何か食べたいのとかあるっ?」

「…は?俺?…俺は別に。つかそんなん、ねーし」

「ない、だと…?お~い翔ちゃん?やっぱオマエ今日つれねーんじゃねーの?」



2班には、翔と仲のイイ男友達が揃っていたし

三浦さんたちもみんな、ノリが良くて可愛いから

他の班の人たちが羨ましく思うのも正直、分からなくないって思った。


だからきっと翔も、どうせみんなと一緒になってワイワイ騒いでると思ったのに


そんなわたしの想像とはまるで違い、

一人フイと横を向いた翔の顔は、明らかにムスッとしていて。



自分でも気づかないうちに

窓際でふてくされる翔から、目が離せずにいると


頬杖はついたまま、一人顔を窓の外へと向けていた翔が

突然ふっと、視線だけを横に動かし


「……」


バチッと、目が合った。
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