修学旅行★幼なじみと甘いキス
「…気になってたんだ。
中3んとき、同じ予備校で高橋さん見かけた時から、ずっと」

「!え……」

「やっぱり俺のこと、覚えてない?…そうだよな」


直哉くんが言う通り

確かに、去年の4月から今年の3月にかけての約一年間…


わたしがまだ、中学3年生だった時は

学校の授業が終わったあと、高校受験のために、家の近くの予備校へ毎晩のように通ってた。


でもそこでわたしが、今目の前にいる直哉くんと会ったことがあるか

必死に思い返そうとしてみるものの

やっぱり直哉くんのことは、思い出せそうになくて。


ついこの前まで自分が毎日通っていたはずの場所なのに

受かる前も、受かってからのことも、実は言うほどあんまりよく覚えていない。


あの時はただ、とにかく翔から離れたくて。


今の高校に受かるのに、必死で――
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