修学旅行★幼なじみと甘いキス
「――ごっ、ごめん……!」


そう思ったら一気に気まずくなって、わたしはとっさに頭を下げる。


そのまま何て声をかければイイのか分からないでいると

直哉くんは気を遣ってくれたのか、すぐに笑って見せてくれた。


「高橋さんが俺のこと知らないのもムリないよ。
あの時はクラスが広くて1回も話せなかったし
それに、ほんとは俺がただ一方的に高橋さんのこと気になって、勝手に見てただけだから」

「!えっ……」


思ってもみなかった直哉くんの言葉に

わたしの体はますます固くなってしまって。


自分でも無意識のまま

息を止めたようにジッと、目の前にいる彼の顔を見つめてしまっていると

直哉くんは一瞬、驚いた表情をしたかと思うと、どこか照れた顔をして笑った。
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