修学旅行★幼なじみと甘いキス
「受験が終わって、予備校に行く必要も無くなって。
もう会えないって、そう諦めかけてたらさ
高橋さんも、この高校受験してて。
気づいたら同じクラスにいるし
しかも今はちょうど俺の真ん前に座ってるしで。
何かちょっと、運命感じた」

「…!!」

「つって、運命はさすがに
言いすぎかもしんないけど」

「あ……」

「けどまたこうして高橋さんと再会できて
しかも今は話しまで出来て、すげー嬉しい。
とにかくこれから同じ班としてよろしく。加奈子ちゃん」


そう言って、直哉くんは照れた様子で後ろの髪に触れていた手を離すと
口を四角にさせて、ニッと嬉しそうに笑った。


その笑顔に、わたしの心臓がまたドキッと小さく音を立てる。


「あ……、こっ、こちらこそ……」


よろしくお願いします…!


そんな自分にビックリして、どうすればいいのか分からなくなって

開きっぱなしの目は、相変わらず丸いまま
わたしもぎこちなく頭をさげる。
< 124 / 473 >

この作品をシェア

pagetop