修学旅行★幼なじみと甘いキス
「~~~っ」



―ドキン、ドキン。




…あ?あれ?

なんで?


自分でも分かるくらい

わたしの顔、今絶対赤くなってる。


まるで顔中がカァーッとほてって
熱でも出たような…。


さっきまでは普通でいられたのに

直哉くんのその笑った顔を見た瞬間

急に体が緊張して、どんな風にしていればイイのか分からなくなって

目の前にいる直哉くんのこと、まっすぐ見れない…。


…だって

“運命感じた”なんて

言われると思わなかったから――



“とにかくこれから同じ班としてよろしく”



そんなことを思いながら、しばらく自分の頬を手で押さえて固まっていると
ふいに直哉くんの口から言われた言葉を思い出して
わたしはハッと顔をあげる。


そのまま一人目を丸くするわたしに
直哉くんは一瞬「?」と言いたげに顔を傾げたかと思うと、優しく微笑んだ。


「どうかした?」

「へ?…う、ううん!」


直哉くんに聞かれて、ブンブンと首を横に振る。


そして今もドキドキする胸を必死で押さえながら
わたしはもう一度直哉くんのことを見た。


「……」


…そ、そっか。


さっきまでわたし、後ろにいる翔の様子とか、そればかり気になってて
肝心の目の前のことは全然気づかないでいたけど


直哉くんが今わたしの真正面に座ってて
しかもこうしてココに集まって、話してるってことは


――直哉くんもわたしと同じ、「1班」なんだ。
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