修学旅行★幼なじみと甘いキス
ザワザワ



「ねぇ何かあったの?」

「なんか向こうで男子二人が倒れたって;」

「うそ;二人とも無事なの?」



思いもしなかった状況に、
遠目越しに見ていた私達女子の間にも衝撃が走る。


周囲は二人を心配する女の子たちの声でザワめく中

向こうでは、倒れたきりピクリとも動かない翔と直哉くん。



「意識がないぞ。出血もひどい」

「誰か担架(タンカ)を!」



この騒ぎに、私達の授業をしていた先生も駆けつけて

今も意識がない様子の、直哉くん達の頬をしきりに叩いている。


やがて担架へと乗せられていく光景をただただ息を呑んで見つめながら、

わたしは一人震えだす手を抑えられずにいたんだ。



「……――っ」
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