修学旅行★幼なじみと甘いキス
「あ、あたしだー、15番」
そう言って
持っていた番号の数字を指さしながら
イェイとVサインしてみせたのはなんと、――三浦さんだった。
その瞬間、一気にオオッ!とどよめき出した車内に
わたしも思わずハッと顔をあげる。
「おわ、しょっぱな来たよ、クラスのマドンナ!」
「くっそー、マドンナの口は俺が狙ってたのに」
「今すぐ誰か代われ;」
「3引いたやつ誰だよ~」
自分たちが三浦さんの相手ではなかったことに
クラスの男子たちはみんなして頭を抱え、心底悔しそうな顔を浮かべてる。
そのまま周囲がざわめき返る中
わたしは一人青ざめた様子で、ドクドクと騒ぎ出す胸を押さえた。
「……っ」
ドクン、ドクン…
“だって、思ったんだもん。好きって。
今ほんとにそう思ったんだから、ウソ付いてもしょうがなくない?”
イヤ、やだ…
どうしよう。
もしも三浦さんがこのままほんとに、翔とやる事になったら……