修学旅行★幼なじみと甘いキス
三浦さんて本当、
すごいや……―――
「――いま呼ばれた人、だれ~?」
「直哉と勇樹!(笑)」
―その後もひたすらゲームは続き…
今度は「12」の数字を引いていた直哉くんがなんと
男同士でポッキーを食べ合うことになった。
その事がここにいる全員の耳に知れ渡った瞬間
座席中から、三浦さんのときとは比べものにならないくらいの
ものすごい反響の声がドッと広まる。
中にはゲラゲラ笑い転げ出す人も…。
「…つ、ついに来たかコレ(笑)」
「とうとう俺たちの、恐れていたことが…(笑)」
「直哉たちぃ、がっんばれよ~♪」
「期待してんぞ~!」
「げ…;まじかよ…;」
男子たちのほとんどがそろっていっせいに顔を伏せ、
今にも吹きだしそうになるのを必死にプルプルとこらえている様子の中
真後ろの席では
すっかりうなだれた様子の直哉くんがズ~ン…と頭を抱えてる。
でもそんな思いも空しく
直哉くんたちは半強制的に
みんなが見える一番前の列へとズルズル連行されていき…
「キース!キース!(笑)」
しだいにクラス中から
キスを要求するコールの声が広がり出すと
もうどうにでもなれと言わんばかりに
男同士ふたり、すっかり涙目になりながら
向かい合って一本のポッキーにがっつき出す。