修学旅行★幼なじみと甘いキス
「…今夜の消灯、10時だろ?
わざわざ修旅に北海道まで来といて、
んな時間にさっさと寝るやつなんか、いねーっつの…」

「……?」

「だからひとまず、消灯すんのを待って担任の点呼も全部屋済んだ様子が分かったら、
その、俺らの部屋で健たちと飲む予定っつーか、
適当にクラスのやつら呼んでとりあえず騒がね?って話してんだけど」

「……。あ、ウン」


あきらかにいつもの翔と様子が違うというか
なんかちょっと…、変なような気さえしてくるから

今度はどんなもっとドぎつい言葉が飛んでくるのかと正直ビクビクしていたのに…


――こ、これは一体なに??


だから拍子抜けしてつい今、ふ、普通に流しちゃったけど、


…へ、部屋で飲むって;(未成年のくせに;)


つまりそれって
春野先生たちに言われた通り
消灯時間を過ぎた後、全員そこであっさり大人しくふて寝するのもシャクだから

見回りで交互にやって来る先生たちの目を盗んで
深夜にわざわざ他の人たちも巻きこんで
ドンチャン騒ぎ(?)でもしようと企んでるってこと、だよね…?


もしも万が一
消灯時間後に騒いでることが、誰かほかの先生たちに見つかったとして

それで実際、こっぴどく叱られるのは翔たちなんだし

別に同じ班でも、
一緒になって騒ぐ予定でもないわたしが
いちいち口をはさむことじゃなくて、むしろ勝手にすればイイと思うけど…


でもそれが幼なじみのわたしに
わざわざ直接、面と向かって説明してくることと、どう関係が…?
< 282 / 473 >

この作品をシェア

pagetop