修学旅行★幼なじみと甘いキス
その言葉に
わたしの心臓がドクン!と大きな音をたてて
「なっ……」
とっさに後ろを振りかえり
口を開こうとした瞬間
同時に、今までずっと閉まってたはずの
奥にある押し入れの襖が
突然――バッ!と勢いよく開いて
「高橋さん…」
「――!」
先生たちがやって来るあいだ
ほかの女子は全員、押し入れに潜って身を隠していたのか
そこにいきなり現れたのはなんと
複数の女の子たちと、…三浦さんで。
わたしはとっさにハッと目を開く。
「……っ」
そして次の瞬間
思わずパシッ!と翔の手を力いっぱいふりほどいて
みんなから背を向けると
「!…あ、おいっ高橋ちゃん!?」
何も言わず、逃げるように部屋を飛び出した。