修学旅行★幼なじみと甘いキス
「―――!」
そんなわたしの行動に、直哉くんの足が一瞬――ピタッと止まって。
すぐさまバッ!とこっちを振りむいたかと思うと、驚いた表情でわたしを見た。
「……。加奈子ちゃん…?」
「……」
目の前では、ひとりア然とする直哉くんの顔……。
そんな直哉くんをまっすぐ見られなくて、わたしはグッと小さくうつむいた。
「っ…ご、ごめ……」
「……」
とっさに謝ろうとするものの、うまく言葉が見つからず声につまる。
…わ、わたし今、
ダレのこと考えて…――
“加奈子”
そう思いかけて
ほんの一瞬、あの翔の顔が頭をよぎったとき
まるでそれをピンと感じとったかのように、直哉くんが口を開いた。