修学旅行★幼なじみと甘いキス
「?…あんなこと?」

「……。ま、知らないのもムリないか。
そもそもあたしが初めて高橋さんを見たのも…保健室のベッドで眠ってるところだったしね」


??


淡々とそう話す先生に、
わたしの頭の上にはますますいくつもの大きなクエスチョンマークが浮かんでいく。


そのまますっかり混乱していると
春野先生の方からなのか、なにやら突然ケータイの着信音が鳴り響いた。



ピルルルルルルル

ピルルル


…ピッ


「……はい。(…ったく、誰だよこんな朝早くに)」

《あっ、もしもし春野先生!?わたし小崎ですが。
――春野先生今どこにいらっしゃるんですか?!
もう他の先生方とっくに集まっちゃってますよっ;》


わたしとこんな場所でノンキにお茶してる以前に
本当は先生たち同士の間で、何か今日の行程を確認しあう用事でもあったのか

ケータイの受話器越しから、あの小崎先生の急かす声が漏れてきたかと思うと

春野先生は持っていたケータイ電話片手に
何やら一瞬「ゲッ!」と思い出したように口からタバコを落っことした。
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