修学旅行★幼なじみと甘いキス
ガヤガヤ
「エッ?まっじ!?翔と別れたん!?」
「つーか付き合ってたの?!」
――そしてとうとうホテルを出発する間際。
部屋を出て、1階のロビーへと下りてくると
そこには、あの三浦さんが
翔と付き合い出して、しかも別れていたという事実に
何やら大きな衝撃を受けた様子の男子たちの声がした。
その話題に思わず心臓がドキッとして、すぐさま後ろを振り返ると
今も向こうで大騒ぎする男子たちの中心にいたのは…笑顔で頷く三浦さん。
「うん。でもね、どうしても昔からの幼なじみの子が忘れられないんだって」
「うおーマジかよ!!」
「翔ってばどんだけ!」
翔から今朝別れを告げられた理由を、どこか不満げに話しだすわけでも、暗く打ち分けるわけでもなく
ただ本当にありのまんまを受け入れた様子で、サラッとそう口にしてみせた三浦さんに
内心すごくホッとしている自分がいた。
「まじかー
あっ、じゃーさじゃあさ、俺は?俺はどっ?次の彼氏候補♪つって」
「そこズリー!ハイッ、じゃーオレも!」
「ちょっと健さ~ん?
さっそくエリを誘惑しないでくださーい」
「いてて!おいマジで引っ張んなよ~;」
「アハハ」
しばらくの間
その光景を黙ってボンヤリ見ていると
ふと後ろから突然、誰かに肩をポンと優しくたたかれた。