修学旅行★幼なじみと甘いキス
「!!」


高校生にもなって、いきなりおんぶされた事に

わたしの顔がカァァッと赤くなる。


とにかく恥ずかしくて
今すぐ下ろしてもらおうと暴れるものの

翔は一切
わたしから手を離そうとはしないまま、ケッと毒をはいた。


「…ったく、可愛くねー女」

「…っ」

「病人は病人らしく素直に負ぶされてろよ」


バカナコ。


その一言で
わたしの動きがピタッと止まる。


目の前ではわたしを無理やり背負ったまま、構わずスタスタと歩きだしている翔。


その振動で、わたしはとっさにつかんでいた手を離しそうになり
あわてて翔の背中にしがみついた。
< 56 / 473 >

この作品をシェア

pagetop